秀逸なおしゃれサウンド「シティ・ポップ」
AICSサテライトのU.Y.です。
毎度おなじみの音楽に関するお話をさせていただきます。
この頃は"中森明菜が大好きな小学生"だの、"聖子ちゃんカットの女子高生"だの、
昔の日本語の歌謡曲をやたらと感情を込めて歌う外国人の動画など、
「昭和歌謡」の話題が盛んに取りざたされているように感じるのは、
ただ私がそれを懐かしいと思う世代になったからでしょうか?
私の愚息は20代ですが、「このおばさん歌うまいな」とか
「この曲いい曲だ」などと感想を漏らすのですが、
これもただ単に私のDNAを受け継いでいるからなのでしょう?
などとつい疑ってしまうところは多々ありますが、
みんながみんな今現在聴いてもいい曲だと思っているわけでは私もありません。
今聴くと「時代だな~」と思う曲もたくさんあります。
とはいえ、私も10代・20代はギャンギャンハードロック勢でありまして、
歌謡曲は馬鹿にしていたところもあって、左程聴きはしなかったのですが、
逆に年齢とともに「う~ん、なかなかオシャレ」と思えるようになってきて、
最近は70年代~80年代の"シティ・ポップ"をBGMにしております。
日本の音楽の流れから言えば"シティ・ポップ"は、70年代のアメリカンスタイルに触発されたサウンドではありますが、
基本はあくまでも歌謡曲で、それぞれの良いところを融合した、日本初のサウンドであります。
和製英語ですし。
「都会的でおしゃれな歌謡曲」って感じです。
当時新しい音楽は海外からしか入ってこなかったので、「カッコイイーー!」っていうコード進行やフレーズはことごとく取り入れられていた印象があります。
これが最近は海外のクラブで盛んに流れているというのですから、なんだか不思議な感じです。
代表的なアーティストは大瀧詠一関連(はっぴーえんど等)、山下達郎ご夫妻関連(シュガー・ベイブ等)、ユーミン関連(呉田軽穂等)が有名ですが、
中でも竹内まりやの「Plastic Love」、松原みきの「真夜中のドア」が個人的にお気に入りであります。
両方とも40年近く前の曲なのですが、今聴いても全く色褪せた感じがなく、歌詞にも共感できるので不思議なのです。
ちなみに「Plastic Love」は"Friday Night Plans"というグループがめちゃめちゃオシャレにカバーしていてこれは是非聴いていただきたい。
(ミラクルひかるのカバー動画も面白いです。)
また80年代のインフルエンサー的アイドルも積極的にシティ・ポップサウンドを取り入れており、
今聴くとオシャレなものが多いです。
中でも菊池桃子のサウンドはオメガトライブのプロデューサーでもある林哲司が全面的にバックアップしており、
初期のアイドルアイドルしていた頃はともかく、後半の曲は非常にオシャレです。
当時は一流のプロフェッショナルが集まって売れるための音楽を本気で作っていたのですから、
わかりやすくスーッと耳に入ってくる秀逸な曲が揃っているのは当たり前とも言えるのですが、
日本語が世界に響かなかったので、ネット社会になってクールジャパンの時代ともなれば、
"シティ・ポップ"などといって海外で売れるなんてことがあるかしれませんね。
例えば海外のアーティストがあえて日本語で歌って日本でビッグヒットして全世界に逆輸入とか。