一期一会の夏涼み
長野本社 総務部のTです。
毎日、うだるような暑さです。
この頃は気温が35℃を超えることも当たり前になり、暑がりの私は毎日ぐったりしています。
それでも、夏の解放感あふれる雰囲気は嫌いではありません。むしろ好きです。
なので少しでも快適に夏を楽しむべく、小谷(おたり)村にある栂池自然園へ行ってきました。
長野市から車で行ける距離にあり、季節ごとの高山植物が楽しめる標高約1900mの自然園です。
自然園の入口までは、ゴンドラとロープウェイを乗り継いで片道30分ほど。
森から響いてくる鳥の声と涼しい風に癒されながらの空中散歩が楽しめます。
自然園と下界との気温差は約10℃。
夏の日差しはそれなりに暑いですが、時おり吹く風が冷たくて澄んだ空気が気持ちいいです。
数年ぶりに訪れた今回は、前回より2週間ほど時期が遅かったためか、咲いている花は前よりも少ない印象でした。
少しでもタイミングが違えば、会える植物もどんどん変わっていくのですね。
園内はすでに多くの散策者で賑わっていて、後ろから歩いてくる人たちに道を譲りつつ、
ところどころに咲く花々を撮影しながらのんびりと木道を歩きます。
40分ほど歩いたところで、中間地点にある楠川に到着しました。
前回はこの川沿いに腰を下ろしてお昼を食べたあと、折り返して帰路につきましたが、
この日はまだ早い時間だったこともあり、もう少し歩を進めることに。
ここから先は未知の領域。
橋を越えると、程なくして木道がなくなり岩場が見えてきたので、
それまでのハイキングからちょっとした登山に変わることを覚悟しました。
トレッキングシューズを履いてきて良かった...などと考えながら、アップダウンのある岩場と階段、ときどき木道を進んでいきます。
途中、見たこともない全身真っ白な花を発見して、たいそう驚いたのですが、
調べてみると「ギンリョウソウ」という、日本全土に分布し、湿り気のある山地で見られる植物とのこと。
さほど珍しいものではなさそうですが、ここまで進んで来なければ、もしかしたら一生知ることがなかった花かもしれません。
そうして山道を抜けると、浮島湿原に到着します。
不意に現れる、ぽつんと浮かぶひとつの浮島。
周りには白くてふわふわしたワタスゲが群生しています。
控えめな可愛らしさに心奪われ、さっきまでの疲れが吹き飛びました。
ここまで頑張ってきて良かったぁ。
さて、運動不足の足がガクガクしてきたので、この辺でお昼を食べたら引き返すことにします。
ちなみに園内を一周する場合は、この先をさらに進んで最奥にある展望湿原を目指します。
そこでは白馬岳の大雪渓を間近で見られるそうです。
帰り道は景色を楽しみながらも足がもつれないよう慎重に歩き、行きの半分ほどの時間で自然園を後にしました。
最後に、自然園を出てすぐのところにある売店で食べた、さるなしソフトクリームが最高に美味しかったです。
近頃はなるべく外に出ず暑さを避ける生活でしたが、心地よい気候の中で夏を満喫できました。