拝啓、坂の上より
長野本社のM.Oです。
弊社の現在の東京支社は、新宿区の神楽坂にあるシェアオフィスの一室である。
44年前、携帯電話もまだ登場していない超アナログの時代に最初の拠点を六本木に構えてから、麻布十番を経て、飯田橋にたどり着いた。
麻布十番から移転するにあたっては、お客様へ訪問するのにとにかく便利ということで、乗り入れている路線数の多さから飯田橋駅周辺で探し、そこから約10年、飯田橋の駅を基点に約1km圏内で転々とし、神楽坂はこの周辺で3か所目の場所となっている。
事務所は神楽坂のシンボルでもある、徳川家康公ゆかりの寺院で約400年の歴史を持ち、毘沙門天様を奉る善國寺の裏手あたりにある。
事務所までは、飯田橋の駅からひたすら坂(神楽坂・地蔵坂)をのぼる。坂をのぼり切った建物の1Fにはコーヒースタンドとシェアするカタチの打ち合わせスペースがあり大変重宝している。天気の良い日はスカイツリーも遠くに見渡せる屋上での打ち合わせも気持ちがいい。
神楽坂というと、「江戸情緒とパリの洗練された雰囲気が一体となったお洒落な街」と言われているが、ほぼリモートワークとなった今でもこの辺りに留まっているのは、お洒落というより「思ったより気取りのない親しみやすい街」の雰囲気が、みんなの肌感覚に合っているのと、散策好きの私にとっても、非常に奥深い魅力的な街だからだろうか。
コロナ禍を含むこの数年の間に、お客様との距離感や仕事の進め方、またそれに伴い私たちの働き方が大きく様変わりしたが、それらに柔軟に対応し得るベースとなっているこの街に、当分の間お世話になりたいと思っている。